大阪のロシア人僧侶、戦争は誰もが被害者 友人はウクライナ脱出、命の尊さ伝えたい

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
本堂で般若心経を唱えるヴォルコゴノフ慈真さん。「一つでも衝突を減らすためにできることをしたい」と語る=大阪市平野区の如願寺で2022年4月27日午前11時41分、花澤茂人撮影
本堂で般若心経を唱えるヴォルコゴノフ慈真さん。「一つでも衝突を減らすためにできることをしたい」と語る=大阪市平野区の如願寺で2022年4月27日午前11時41分、花澤茂人撮影

 ロシアのウクライナ侵攻に心を痛めている青い目の僧侶が大阪にいる。聖徳太子の創建とされる真言宗御室派の古刹(こさつ)・如願寺(大阪市平野区)のヴォルコゴノフ慈真(じしん)さん(32)。ロシア極東ウラジオストクの出身だが、縁あって仏道を歩む。「少しでも早くこの戦いが終わってほしい」。ウクライナからドイツに逃れた幼なじみを気に掛け、一方で緊張感高まる故郷を思いながら、自分にできることを自問自答する日々だ。

 今年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻の報を聞き大きなショックを受けた。「歴史的にもつながりが深くとても近い存在。本当に戦争が起こるなんて」。幼なじみの女性はウクライナ人男性と結婚し、2013年にあった結婚式の際には慈真さんも首都キーウ(キエフ)を訪れた。「美しい町でした。ロシア人の僕にも、誰も嫌がらせなんかしなかった」。その友人はキーウ近郊のフメリニツキーで暮らしていたが、侵攻開始直後に出張中…

この記事は有料記事です。

残り1439文字(全文1841文字)

あわせて読みたい

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集