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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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「勝利・戦果」控えたプーチン氏 戦局こう着、国内の分断回避か

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対独戦勝記念式典の軍事パレードを見るプーチン露大統領=モスクワの赤の広場で2022年5月9日、スプートニク通信・ロイター
対独戦勝記念式典の軍事パレードを見るプーチン露大統領=モスクワの赤の広場で2022年5月9日、スプートニク通信・ロイター

 プーチン露大統領は9日の演説で、ウクライナで続ける「特別軍事作戦」で国民の団結を呼びかけたが、めぼしい戦果を誇れなかった。世論を意識した節もみられ、一部で指摘された「宣戦布告」「総動員令」にも踏み込んでいない。真意はどこにあるのか。

「戦争・動員」も言及なし

 「祖国を守ることはいつも神聖だった。君たちは今、(ウクライナ東部の)ドンバスの人々、そして祖国ロシアの安全のために戦っている」

 プーチン氏は9日、モスクワ中心部の赤の広場で開かれた対独戦勝記念日の式典で「大祖国戦争(第二次世界大戦)でナチズムを粉砕した人々は我々にとっての手本だ」と演説し、第二次大戦の経験に現在のウクライナでの軍事作戦を重ね合わせて勝利を呼びかけた。

 国民を団結させるイデオロギーとして愛国心を重視するプーチン政権は対独戦勝記念日を神聖視しており、この日に合わせてウクライナでの軍事作戦について何らかの「勝利」が宣言されるという見方も強かった。

 しかし、プーチン氏は演説で「ウクライナ」という国名を使わず、ゼレンスキー政権を名指しで激しく非難することもなかった。自国の「戦果」を強調することも控え、全体的に抑制的なトーンが目立った。ウクライナを支援する米欧諸国への批判は変わらなかったが、軍事パレードでは核戦争時に大統領が搭乗する空中指揮機「イリューシン80」も参加する軍用機の飛行が「天候」を理由に…

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【ウクライナ侵攻】

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