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全国高校駅伝2021

2021年12月26日に京都市で開かれる男子第72回、女子第33回全国高校駅伝競走大会のページです。

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部員1人に監督1人 空海の聖地から都大路への二人三脚 和歌山

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都大路を目指し、歩みを始めた高野山高校陸上部の福島監督(右)と岡本選手=和歌山県高野町で2022年4月28日午後4時55分、藤原弘撮影 拡大
都大路を目指し、歩みを始めた高野山高校陸上部の福島監督(右)と岡本選手=和歌山県高野町で2022年4月28日午後4時55分、藤原弘撮影

 空海の開いた聖地から都大路へ――。和歌山県高野町の高野山高校が4月、陸上部を創設した。長距離走で実績のある福島太郎さん(29)を監督に迎えた。徳島県から入学した1年生、岡本空大さん(15)が現在、ただ一人の部員だ。“二人三脚”のスタートだが、それでも全国高校駅伝大会出場を見据えるのには、創部を後押しした声があった。「高野山の環境は、長距離選手の育成に適しているのではないか」

標高900メートルの高野山高

 徳島県出身の福島監督は高校時代、陸上1500メートルでインターハイに出場。進学した東京農業大では箱根駅伝を目指したが、3年から高野山大に編入学することになり、出場はかなわなかった。しかし、同大在学中の2015年、大阪ハーフマラソンで優勝するなどした。一方、岡本選手は同県中学総体の陸上1500メートルで2位になるなどし、「将来の夢は箱根駅伝に出ること。監督に教わって頑張りたい」と意気込んでいる。

 福島監督によると、まず1500メートルを走りきる走力を付けることに重点を置いた練習をしている。連日、高野山内の道路などを走る。今後、各地の陸上関係者らへ働き掛けるなど部員確保にも力を入れる。23年春には陸上部を「駅伝部」に衣替えし、同年秋の県予選に出場することを目標とする。

 「たすきを協力してつなぐ駅伝。高野山の校名のユニホームで都大路を走ることができたら光栄だ」と橋本真人校長は考えていた。同校は標高約900メートルにあり、山間部の盆地状の土地に広がる高野山中心部はもとより、周辺には起伏に富んだ道も多い。

 橋本校長によると、以前から創部を勧める声は町内外の卒業生らからあったという。そんな折、橋本校長は県内の寺の住職らから、選手としての実績と共に、高野山にゆかりのある福島さんについて耳にした。21年11月、奈良県内の高校で実習助手をしていた福島さんに監督就任を打診した。橋本校長は「学校も一丸となって頑張る」と説得し、福島さんは「校長の熱意を感じた」と応え、創部に向けた動きが具体化した。

起伏ある準高地で練習、精神的に優位に

 低気圧・低酸素の状況下での高地トレーニングは、身体の酸素運搬能力などが改善・向上するとされる。ただ、福島さんによると、高野山は標高1300メートル以上とされる高地ではなく、準高地だ。「それでも起伏のある土地で走り込めば、『どんなコースでも大したことはない』と精神的に優位に立てる」と福島さんは強調。「岡本選手をエースに育て、彼が3年生になる時、都大路に出場できれば」と前を見据えた。【藤原弘】

【全国高校駅伝2021】

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