政府判断に委ねられ、恣意的運用に懸念 経済安保法案、11日成立へ

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国会議事堂=東京都千代田区で、本社ヘリから佐々木順一撮影
国会議事堂=東京都千代田区で、本社ヘリから佐々木順一撮影

 岸田文雄首相が重視する経済安全保障推進法案は10日、参院内閣委員会で、自民、公明両党と立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決された。11日の参院本会議で可決、成立する見通し。半導体など安全保障上重要な物資の供給網(サプライチェーン)整備や、電気、鉄道など基幹インフラの安全確保などを主眼に置くが、規制対象は政府の判断に委ねられ、政府による恣意(しい)的な運用への懸念は残る。

 法案は、重要物資の供給網強化▽基幹インフラの安全確保▽先端技術開発での官民協力▽核や武器開発につながる特許情報を非公開にする制度の新設――の4本柱で構成。台頭する中国を念頭に置き、安全保障上重要な物資を安定調達するための財政支援を行う。一方で、基幹インフラの事業者には機器やプログラムの仕入れ先を事前に国に報告させるなどの規制を盛り込んだ。

 ただ、供給網強化の対象物資や基幹インフラの対象設備、特許非公開となりうる「特定技術分野」などは、法案成立後に政府が政令や省令で決定する仕組みで、法案には計138カ所で「政令・省令(で定める)」との文言が登場する。

 参院内閣委の審議ではどこまでが規制の対象となるかが焦点となった。政府側は規制対象のイメージとして、…

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