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武田 砂鉄・評『岐路に立つ「動物園大国」』太田匡彦+北上田剛+鈴木彩子・著

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癒やされている一方で消費され続けている

◆『岐路に立つ「動物園大国」』太田匡彦+北上田剛+鈴木彩子・著(現代書館/税込み1980円)

 日本で初めての動物園が誕生してから140年になる。「動物園での思い出は?」と問えば、誰だって、いくつかのエピソードが出てくるだろう。娯楽の場、学びの場として安定感がある。テレビニュースや新聞記事でも「〇〇動物園で、〇〇の赤ちゃんが生まれました!」と繰り返されている。正しい循環が行われていると思ってきた。

 だが、そうでもない。2014年度から18年度までの5年間で「4978頭の動物が動物園から運び出されていた」とある。しかも、タダで譲る無償譲渡が多い。動物が「1フラミンゴ」「1シマウマ」などと「通貨」の単位のように扱われ、「1頭のミナミシロサイを入手するのに、20羽のジェンツーペンギンを交換で差し出した」との記述に、「循環」の危うさを知る。

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