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沖縄復帰50年

2022年5月15日、沖縄は本土に復帰して50年を迎えます。何が変わり、何が変わっていないのか。沖縄の歩みと「今」を伝えます。

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過疎化進む国境の島 与那国舞台に2映画作品 島への深い愛情込めて

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沖縄県・与那国島を舞台にした映画「ばちらぬん」の東盛あいか監督=東京都新宿区で2022年4月、鈴木玲子撮影
沖縄県・与那国島を舞台にした映画「ばちらぬん」の東盛あいか監督=東京都新宿区で2022年4月、鈴木玲子撮影

 沖縄の本土復帰50年を記念し、日本最西端の沖縄県・与那国島を舞台にした映画2作品が上映されている。島で育った東盛あいか監督(24)が与那国の伝統文化や日常を幻想的に描いた作品「ばちらぬん」と、イタリア出身の2人が島を旅立つ若者たちの姿などを追ったドキュメンタリー作品「ヨナグニ~旅立ちの島~」だ。異なる手法ながら、いずれも島の言葉や文化が失われつつある現状を憂え、島への深い愛情を感じさせる作品だ。

 与那国島は台湾まで約110キロの距離にあり、戦前から台湾との往来が盛んで、戦後の混乱期には香港などとの交易の中継地として栄えた。1972年、沖縄の本土復帰後は国境の島へと変わり、過疎化が進む中、人口は約1700人。また2016年から自衛隊の駐屯地が置かれ、島の暮らしにも変化が生じつつある。

 与那国島は、本土や沖縄本島とも異なる独特の文化を育んできた。だが、人口減少を背景に、島の誇りである言葉や文化の継承が課題となっている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)は09年、話者が極めて少なく、いま何もしなければ今世紀中に失われる恐れのある「消滅危機言語」の一つに「与那国語」を挙げた。

 東盛監督の作品「ばちらぬん」は島の言葉で「忘れない」という意味。京都芸術大映画学科での卒業製作として取り組んだが、新型コロナウイルス禍により、島での全編ロケができなくなった。京都のスタッフとは離れて島にいた東盛監督は1人で撮影を始めた。

 中学生まで暮らした島なのに、…

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【沖縄復帰50年】

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