トライアスロン小田倉 始まった「第二の人生」 苦悩を糧に変化

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ゴール前の直線でスパートする小田倉真=横浜市中区の山下公園で2022年5月14日午後2時50分、後藤奈緒撮影 拡大
ゴール前の直線でスパートする小田倉真=横浜市中区の山下公園で2022年5月14日午後2時50分、後藤奈緒撮影

 トライアスロンの世界シリーズ横浜大会は14日、横浜市山下公園周辺特設コースで行われ、エリート(51・5キロ=スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ)の男子は東京オリンピック代表の小田倉真(三井住友海上)が1時間45分2秒で9位に入った。

 最後のランで順位を上げた小田倉は男女を通じて日本勢で唯一の1桁順位に食い込み、「第二のトライアスロン人生(のスタート)を切った」と晴れやかな表情を見せた。そして、昨年の東京五輪前後から続いた苦悩の日々をかみ締めた。

 初出場だった東京五輪は「体調も悪く調整もうまくいっていなかった」と19位に終わった。代表に決まった後は「レースが怖く、すごくおびえていて心からトライアスロンを楽しめなかった。練習も『やってやるぞ』という気持ちにならなかった」という。

 「自分は世界と戦う選手にふさわしくない」と引退も考え、五輪後は3カ月の休養を取った。その間、録画した五輪のレースを自宅で何度も見返す中で、「トップの選手と大きな差はないかもしれない」と、自身に可能性を感じられるように変化してきた。

 練習や調整の方法を模索し、「趣味」の延長でフルマラソンに挑戦すると、「リフレッシュやトライアスロンへのヒントが得られた」。この日は「先頭の大集団の中でいかに冷静にいられるか」と落ち着いてレースを展開し、最後は並走していた米国選手を抜いて9位でフィニッシュした。

 東京五輪のメダリストも出場したレースを振り返り、「経験も実力もまだまだ彼らの方が上。時間がかかると思うが、彼らとの差を埋めるのに何が必要か考えたい」と話す。7月に29歳になる。2年後のパリ五輪は意識せず、一つ一つのレースを前向きな力に変えていく。【後藤奈緒】

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