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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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長老たち「ロシアの言い分聞くべき」 若手専門家が猛反発

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和田春樹・東京大名誉教授らの声明に疑問を呈する福田充・日本大危機管理学部教授の投稿=2022年4月27日、福田氏のツイッターより
和田春樹・東京大名誉教授らの声明に疑問を呈する福田充・日本大危機管理学部教授の投稿=2022年4月27日、福田氏のツイッターより

 ロシア軍とウクライナ軍は即時停戦し、停戦交渉を正式に始めよ――。3月下旬、こうした主張を披露した声明が、ツイッター上で物議を醸した。声明を発表したのは、日本でロシアなどの歴史研究を担ってきた東京大の名誉教授ら14人。反発したのは、現在大学の一線で教壇に立つ若手の研究者たちだ。即時停戦を主張した先達に、若手が猛然と反対の声を上げたのはなぜか。双方に取材すると、正義や人権、戦争の終わらせ方などを巡り、研究者の間に横たわる世代間の溝が浮き彫りになった。【金森崇之】

声明「日本政府は何をなすべきか」が発端

 論争の発端となったのは、「ウクライナ戦争を1日でも早く止めるために日本政府は何をすべきか」と題された声明だ。歴史学者でロシア史に詳しい和田春樹東大名誉教授らがホームページ上で発表したものだが、その呼びかけ人には東大や北海道大、早稲田大などで歴史学や国際政治学を専門としてきた名誉教授が名を連ねた。戦後日本でロシアなどの歴史研究を担ってきた、いわば「長老」とも言える面々だ。

 声明は「日本、中国、インドの3カ国がロシアとウクライナに対して戦闘停止を呼びかけ、停戦交渉を仲介すべきだ」と訴える。日本は、過去にロシアと戦争を繰り返し、北方領土問題も抱えているが、そうした経験を経て憲法9条で戦争を放棄した国でもあり、停戦交渉の仲介者にふさわしいと和田氏らは主張する。中国とインドに関しては、ロシアとの関係が安定していることなどを理由に仲介者たり得るとしている。

 和田氏らは…

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