連載

追跡

ニュースの背景を解説、検証、深掘りリポート。

連載一覧

追跡

アビガン転用、頓挫か 新型コロナ治験、打ち切り

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
アビガン=富士フイルムのウェブサイトより
アビガン=富士フイルムのウェブサイトより

 抗ウイルス薬「アビガン」(一般名・ファビピラビル)の新型コロナウイルス治療薬への転用が頓挫しそうだ。新型インフルエンザの治療薬として開発されたアビガンだが、新型コロナ患者にも有効かどうか確認できず、今年3月で臨床試験(治験)が打ち切られたためだ。政府は新型コロナの治療薬候補として174億円をかけて200万人分のアビガンを備蓄したが、転用が暗礁に乗り上げた今、その使い道はどうなるのか。

 アビガンは、富士フイルム富山化学(東京)が開発した経口抗ウイルス薬。細胞に入ったウイルスの増殖を抑える効果があるとして、2014年に新型インフルエンザの治療薬として製造販売が承認された。当時、政府は流行時に別のインフル治療薬「タミフル」などが効かない場合に備え、約200万人分を上限に備蓄することを決めていた。

この記事は有料記事です。

残り1265文字(全文1615文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集