中国、コロナ発生直後に逆戻り? ロックダウン長期化で景気減速

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閑散とする北京市朝陽区中心部のオフィス街=2022年5月13日午後3時、小倉祥徳撮影
閑散とする北京市朝陽区中心部のオフィス街=2022年5月13日午後3時、小倉祥徳撮影

 中国経済は新型コロナウイルス発生直後の状況に逆戻りしてしまうのか。中国国家統計局が16日発表した4月の主要統計は、工業生産や個人消費の大幅な落ち込みを示した。コロナを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策は、ロックダウン(都市封鎖)が長期化する上海市だけでなく、首都・北京市にも波及している。景気の減速圧力が強まる現状を探った。

学校、観光名所…北京の施設は次々封鎖

 「自分が感染することよりも、感染者と接触して自宅隔離になるのが怖くて外に出られない。生活の緊張感は2年前より増しているのではないか」。各国大使館や国内外のオフィスが集積する北京市朝陽区に住む日系メーカー勤務の男性(59)は嘆く。

 人口2200万人の北京では4月下旬以降、1日50人前後のコロナ感染者の発生が続く。日米欧の主要都市に比べれば感染者数ははるかに少ないが、市政府は感染防止対策を強化。ほぼ全域で住民に連日PCR検査を求め、感…

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