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知っ得!?マイクロアグレッション

あからさまな差別ではないようで、実はマイノリティーに対して攻撃的な「マイクロアグレッション」。あなたは知っていますか?

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知っ得!?マイクロアグレッション

「ライフハック」で対応できない差別 気をつけたい日常の振る舞い

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社会学者の森山至貴さん=東京都千代田区で2020年6月15日、梅村直承撮影
社会学者の森山至貴さん=東京都千代田区で2020年6月15日、梅村直承撮影

 日常の無自覚な言動などに潜む「差別」を見いだす新しい概念、マイクロアグレッションについて考える連載。こんな概念が普及し始めたなかで、普段の何気ない一言が「差別だ!」と批判されないためには、どんな「ライフハック」(生活の知恵)があるだろうか? マイクロアグレッション的な発言と対処法を具体的に示した著書「あなたを閉じこめる『ずるい言葉』」が話題の、森山至貴早稲田大准教授に聞いてみた。【オピニオングループ/鈴木英生】

悪意なく、直接の否定ではなくとも…

 ――最近、特に気になるマイクロアグレッションは?

 ◆特にテレビなどでよく見かける「国民的人気」とか「日本人ならば誰もが」といった表現が気になります。外国籍の人や外国で育った人には「あなたを除外して話しています」と聞こえます。あるいは「ゲイだからセンスがいいんですね」は、褒め言葉のつもりでも、「あなたはこの属性だからこう」と決めつけている。いずれも、まったく悪意なくマイノリティーを傷つける典型的なマイクロアグレッションです。

 ――たとえば、父子家庭の子どもに「優しいお母さんがいる」前提で描かれた絵本や子ども番組のシーンを見せてしまうのもマイクロアグレッション?

 ◆まさにそうですね。それらの絵本や子ども番組が、直接、父子家庭をネガティブに描いているわけではないけれど、「優しいお母さんのいない不幸なあなたを排除します」と言っているのと同じことです。

 ――「日常の何気ない言葉まで差別とされたら、何も言えなくなる」という気もしますが。

 ◆問…

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