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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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混迷のスリランカを歩く/1 国家デフォルト招いた二重ショック

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灯油を購入するために給油所に並ぶ人々=スリランカの最大都市コロンボで2022年5月9日午前10時半、川上珠実撮影
灯油を購入するために給油所に並ぶ人々=スリランカの最大都市コロンボで2022年5月9日午前10時半、川上珠実撮影

 ロシアによるウクライナ侵攻は、資源や食料価格の高騰という形で世界中に影響を及ぼしている。新型コロナウイルス禍に苦しむ途上国へのダメージは深刻で、その筆頭に挙げられるのがスリランカだ。1948年の独立後最悪の経済危機に見舞われ、物価対策を求める大規模な反政府デモが続く。インド洋の島国で何が起きているのか。怒れる市民たちに聞いた。

 9日午前10時半、スリランカの最大都市コロンボ。気温30度を超える蒸し暑さの中、給油所の前には空のプラスチック製ボトルを手にした人が約200メートルの行列を作っていた。ニルミニ・ジャヤコディさん(56)はうんざりした表情を隠さない。「朝4時から待っているのに、まだ灯油が買えない」

 並んではみるものの給油所に在庫はなく、いつ入手できるかは分からない。「灯油が手に入っても、食費が値上がりして1日1食しか食べられない」と女性たちが口々にまくしたてた。

 スリランカでは燃料や食料の輸入が難しさを増している。市民の怒りが向かう先はゴタバヤ・ラジャパクサ大統領だ。コロンボの大統領府前の広場では4月上旬から、経済政策の失敗などを理由に退任を求めて市民らが座り込みを続ける。

 その一人で空港職員のクレンドラ・ファーナンドさん(22)はある光景が忘れられない。

 広場を訪ねたファーナンドさんの目の前で、与党支持者とデモ隊の衝突が起きた。…

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【ウクライナ侵攻】

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