- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
(大阪市立美術館・6月5日まで)
大阪市立美術館は1936年5月に開館した。日本の公立美術館としては東京、京都に続く最も早い例の一つである。2022年秋から約3年間の大規模改修工事に入るということで、長期休館を前にコレクションをまとめて紹介する特別展が開催されている。
展覧会名にある華風とは中国風という意味で、国内屈指の中国美術のコレクションに由来する。2階にわたる展示室に、選(よ)りすぐりの中国の書画、拓本、工芸、石造彫刻、そして中国美術を手本とし、あるいはかの国の風物をとりあげた日本美術が並ぶ。「中国四千年」とも言われる隣国からもたらされたコレクションには、紀元前9~8世紀に由来する「〓季子白盤銘(かくきしはくばんめい)」など、遠大な歴史を実感させる逸品も数多い。スケールの大きさに怖(お)じ気づきそうにもなるが、素晴らしいのはすべての作品にユーモアあふれるキャッチフレーズと丁寧な解…
この記事は有料記事です。
残り599文字(全文998文字)