倒れた白神山地の長老「400年ブナ」 森を守る命のバトンタッチ

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 東北森林管理局は20日、世界自然遺産・白神山地の秋田県側の象徴で、この冬に倒れた通称「400年ブナ」の現地調査をした。3月下旬に情報が寄せられていたが、雪のため職員が確認できず、雪解けを待っていた。「白神山地の長老」ともいえるブナは、その場に残される予定で、長い時間をかけて土に返ることになる。

 樹齢400年とされるブナは、藤里町の岳岱(だけだい)自然観察教育林の入り口から5分ほど歩いた場所に、散策路と逆方向に倒れている。苔(こけ)むした高さ26メートル、直径1・5メートルの幹は根元から崩れ、そこだけぽっかりと木漏れ日が差しこんでいた。

 管理局によると、以前から中が腐って直径約1・1メートルの空洞になっており、そこに今年は特に多かった雪の重みが加わって倒れたとみられる。

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