若き薄田泣菫らによる文芸誌『小天地』復刻 関西発、近代文化のゆりかご 京都の新興出版社

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紙の本に魅力詰め、次代へ

 1900(明治33)年、大阪の出版社で21歳の発行主と23歳の編集主宰が『小天地』と題した総合文芸誌を創刊した。若き青年2人の志は「東京の雑誌にひけをとらない、質の高いものをつくる」。それから約120年後の2022年、京都で学術出版社を起こした31歳の山本捷馬(しょうま)さんが、初仕事として同誌の全25号復刻に取り組む。1月に第1回配本として15冊を刊行。「近代出版史に名を残す雑誌を、今の僕よりも若い人が作っていた。紙の本として大切に、次の世代に伝えていきたい」と熱く語る。

 山本さんは、文学好きの父親の影響で本に囲まれて育った。大学は法学部に進んだが近代史に関心を持ち、アルバイトの縁で京都の学術出版社に就職。当時担当していた書籍でやりとりを重ねていた横浜市立大の庄司達也教授(日本近代文学)から『小天地』の名を初めて聞いた。

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