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政府・自民党が、安全保障の基本指針「防衛大綱」を「国家防衛戦略」に衣替えしようとしている。しかし日本には既に「国家安全保障戦略」があり、ややこしい。防衛「大綱」を「戦略」に変えようとする狙いとは?
防衛戦略への衣替え案は、自民党安全保障調査会(会長・小野寺五典元防衛相)が岸田文雄首相に4月に手渡した提言に盛り込まれた。提言では防衛大綱について、安保戦略と「安全保障環境認識などで重複する要素も多い」と指摘。このため防衛大綱を防衛戦略に改め、「脅威対抗型の防衛戦略に焦点を置いた文書を策定すべきだ」とした。
確かに現行の安保戦略にも防衛大綱にも中国、ロシア、北朝鮮など近隣国の分析が記され、重複部分が多い。政府は年末に、防衛装備品の取得計画を記す中期防衛力整備計画(中期防)を含む安保関連3文書を一体的に見直す方針で、安保政策の目標を「安保戦略」に、その手段を「防衛戦略」に、実現に必要な防衛力の整備計画を「中期防」の後継文書にと、分かりやすく整理し直す考えだ。
「別表」廃止で防衛費大幅増
もっとも、防衛大綱の衣替え案に…
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