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ヤングケアラー

通学や仕事をしながら家族の介護をする子ども「ヤングケアラー」。将来が左右される深刻なケースも。

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ヤングケアラーの実態/下 声を上げやすい社会に 9歳からケア 海南・谷さん /和歌山

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ヤングケアラーだった過去を糧に、福祉の道に進んだ谷さん。2022年春、白浜町に就労支援の事業所を開設した=和歌山県白浜町で、木村綾撮影
ヤングケアラーだった過去を糧に、福祉の道に進んだ谷さん。2022年春、白浜町に就労支援の事業所を開設した=和歌山県白浜町で、木村綾撮影

子どものSOS気づいて

 「すごくつらい、でも母のことはほっとけやん」「あのとき相談できる大人がいれば良かった」――。小学4年生のときから、うつ病の父と統合失調症の母を支えてきた海南市の谷正義さん(37)は、ヤングケアラーだった過去をそう振り返る。【木村綾】

 ■両親が心の病

 9歳の時、父の仕事の都合で、祖父母と同居していた堺市から吉備町(現・有田川町)に引っ越した。両親と1歳下の弟との4人暮らし。これが「悪夢の始まり」だった。

 母は入退院を繰り返し、時に暴力的になったり、息子に向かって「なんで生まれてきたんや」と叫んだりした。父は仕事を休みがちで、寝てばかりいた。そんな親の言動が理解できないまま、母の入浴を介助し、食事の用意もした。飲まず食わずの日もあり、痩せ細っていた。やがて頭の両サイドに「はげ」ができた。

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【ヤングケアラー】

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