特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

コロナ禍であらわ 開業医改革待ったなし パンデミック時の課題は

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
日本プライマリ・ケア連合学会理事長の草場鉄周医師=本人提供
日本プライマリ・ケア連合学会理事長の草場鉄周医師=本人提供

日本プライマリ・ケア連合学会 草場鉄周理事長に聞く

 かかりつけ医は新型コロナウイルス感染症の患者にしっかり関われなかった――。さまざまな健康問題に対応できるかかりつけ医の育成に取り組む日本プライマリ・ケア連合学会理事長の草場鉄周医師(47)は省みる。高齢化や多死社会を迎えて地域医療の重要性が増す中、コロナ禍で大きな問題点が露呈した。「町のお医者さん」を再び身近で頼れる存在にする方策はあるのか。【聞き手・中川友希】

 ――コロナ禍で開業医は十分に役割を果たせたと言えるでしょうか。

 ◆残念ながら不十分でした。まず発熱などの症状がある患者の検査や診療を引き受ける開業医が、感染拡大に対応するのに十分な速さで増えてきたとは言い難かったです。感染拡大の初期は、新型コロナの実態が分からない恐怖感が医師にもあったことは理解できます。とはいえ、我々は医療者です。感染防御のための知識や技術があります。(2020年冬の)第3波以降は、熱などの症状がある患者に対して、ほとんどの医療機関が対応するのがあるべき姿です。

「伴走者」になれる開業医

 ――保健所の業務が逼迫(ひっぱく)して新型コロナ患者の健康観察に手が回らず、自宅で亡くなる人が相次ぎました。開業医にできることはあったのでしょうか。

 ◆感染者の健康観察は果たして保健所の業務でしょうか。保健所の仕事は、感染した人を確認して感染の拡大状況を把握し、どのように拡大を防ぐかを考えることです。それでも健康観察を必死にやらざるを得ませんでした。本来は、我々のような地域のかかりつけ医が電話やオンラインで、必要であれば往診して担えたはずです。なのに実際に対応した医療機関は、もともと在宅医療を手がけていた一部に限られました。

 保健所が担った入院判断にも開業医が関われたはずです。重症化リスクや入院の希望、家庭の状況は人それぞれで、我々は患者のことをよく知っているので、どうすればいいか「伴走者」として患者と一緒に考えられます。なのに、年齢などの基準で機械作業のように入院の要否が決められてしまいました。

 ――どうしてかかりつけ医は、新型…

この記事は有料記事です。

残り1971文字(全文2856文字)

【新型コロナウイルス】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集