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私の社会保障論 健康長寿の「森」つくる=千葉大予防医学センター教授・近藤克則

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近藤克則 千葉大予防医学センター教授
近藤克則 千葉大予防医学センター教授

 森にはたくさんの木が集まっている。だから木を見れば森がわかると思うのは勘違いである。なぜなら森は木の集合体というだけでないからだ。足元の草花に集まる虫や木の実などを鳥や小動物が食べて運んだり、枯れ葉などを微生物が分解したりして、森という生態系のシステムは成り立っている。だから「木を見て森を見ない」のでは、森のことはわからないのだ。

 木と森の関係は、個人と社会の関係に似ている。社会は個人の集合体というだけではないのだ。例えば、新型コロナウイルスのワクチンである。ワクチンは、未接種の人には効くはずがないと勘違いしている人がいるが、実は違う。人口集団の7~8割など、多くの人が接種すると、大流行が起きにくくなる。すると、感染リスクは下がるという意味で未接種の人にまで効くのだ。これが「集団免疫」である。

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