石綿被害救済 一部遺族に個別通知なし 国、委託業者確保できず

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さまざまな用途で使われてきたアスベスト=東京労働安全衛生センター提供
さまざまな用途で使われてきたアスベスト=東京労働安全衛生センター提供

 アスベスト(石綿)が原因だと気付かずに死亡し、労災申請の時効が過ぎた労働者の遺族を救済する制度を巡り、厚生労働省は対象となりうる遺族に給付金の申請を促す「個別通知」を一部の地域でしか実施していなかった。支援団体や同省への取材で判明した。関連業務を委託する業者を確保できなかったことが理由。支援団体は「救済から漏れた遺族がいる可能性があり、国の怠慢だ」と批判している。

 石綿は吸い込んでから中皮腫や肺がんなどを発症するまでの潜伏期間が15~50年と長く、被害を認識していない患者や遺族も多いとされる。国は2006年施行の石綿健康被害救済法で、労災補償の請求権が時効となる死後5年を過ぎても、原則年額240万円の遺族年金か、1200万円の一時金を給付する「特別遺族給付金」の制度を設けた。

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