中東への負のイメージ変えられるか サッカー・カタールW杯
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サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は11月21日の開幕まで半年を切った。初の中東開催となる大会はこの地域に何をもたらすのか。エジプト出身の言語学者で、アラブ諸国の要人らの通訳なども務めてきた東海大国際学部教授のアルモーメン・アブドーラさんに話を聞いた。
今回のW杯はアラブ文化圏で初の世界的なイベントということで、アラブ人としては誇らしく、開催が楽しみだ。
カタールは2000年代前半ごろからイベントの招致に力を入れてきた。06年アジア大会などの開催だけでなく、アフガニスタン和平交渉の舞台となるなど存在感を高めている。国や地域を超えた多様な課題に率先して目を向け、「ハブ空港」ならぬ「ハブ国」として世界をつなぐことは、社会に成長をもたらす。面積は小さいが、お客さんを迎えるという意味では大国と言えるかもしれない。W杯ではその成果が出るだろう。
大会はこれまでと比べ、持続可能性に力を入れている。輸送用コンテナを使った解体可能な競技場はよく考えられたもので、伝統的なランタンをイメージしたスタジアムなどはアラブ文化を発信してくれる。サッカーを通じた親善に加えて、いろいろなメッセージが込められた付加価値の高い大会になると思う。
一方、劣悪な環境で働く外国人労働者の人権問題が取り上げられている。最近は法改正により全労働者の最低賃金が明記され、使用者の許可を得なくても転職できるようになった。W杯によって人権問題が取り上げられて良かったと思うが、これらは昔から湾岸諸国に共通する課題だ。忘れ去られた人がいるということは反省しなければいけないし、本当に解決していくためには大会後もフォーカスし続けることが必要だ。
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