「伊達公子さん、あの時ペアだったのは僕です」杉村太蔵さんが語る縁

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毎トーや今の日本テニス界について、熱く語り合った伊達さん(左)と杉村さん=東京都千代田区で2022年2月22日、竹内紀臣撮影 拡大
毎トーや今の日本テニス界について、熱く語り合った伊達さん(左)と杉村さん=東京都千代田区で2022年2月22日、竹内紀臣撮影

 1919年(大正8)年に始まり、日本テニス協会公認として最古のテニストーナメントとなる「毎日テニス選手権(毎トー)」(主催・毎日新聞社、特別協賛・テニスユニバース)が今年で100回の節目を迎える。それを記念し、テニスプレーヤーの伊達公子さん(51)と国体で優勝し、毎トーにも出場経験がある元国会議員の杉村太蔵さん(42)が対談。約30年前、小学生の杉村さんが伊達さんとペアを組んだエピソードなどが語られた。【聞き手・杉本修作】

 ――毎トーが100回大会を迎える。

 伊達 何事も続けることは簡単なことではありません。それを100回も続けている。テニスをやる人間であれば、誰でもすごいことだと感じると思います。プロ選手は「一度は全日本のタイトルを取りたい」と考えますが、まず毎トーをステップに全日本を目指し、その先に世界というように道筋をこれからも持てるような大会であり続けてほしいです。

 ――杉村さんは自宅にコートがあって、幼少よりテニスに触れている。

 杉村 最大で4面あったんですよ。実は北海道の旭川出身なんですけど、1年のうち半年は雪に覆われます。それでも、結構すごい選手を輩出しています。

 きっかけになったのは、室内テニスコートができたことです。1990年ごろに我がふるさとにも本格的なハードコートの室内テニスコートが完成し、そのこけら落としで、伊達さんに来ていただいているんですよ。

 伊達 思い出しました。行きましたね。

 杉村 伊達さんが旭川にいらっしゃるということで町中が大騒ぎになりました。その時、伊達さんはイベントで、小学生とテニスをやっているんですけど、伊達さんとペアを組んだのが、当時小学生の僕です。

 伊達 えー、本当ですか。

 杉村 そうなんです。いまだに覚えています。あの時の小学生は僕です。覚えてらっしゃらないかもしれませんけど。サインもいまだに持っています。今日の対談で、必ずこの話をお伝えしようと思って。あの時の少年が今、42歳になりました。

 僕がすごく感じるのは、世界を目指して頑張るジュニア選手の支援も重要ですけど、やっぱり大人になってから、それこそ生涯にわたってテニスを続けるのも大事なこと。今、僕は試合に出なくはなりましたが、テニスクラブのメンバーだし、コートに立つのは好きです。毎トーはベテラン部門に年齢別のカテゴリーがありますよね。だから、もう一回出場するのが、僕の夢なんです。

 ――伊達さんの今後の目標は?

 伊達 二つあります。一つ目は現在取り組んでいるジュニア育成プロジェクトで、選手たちが世界に羽ばたいていくこと。二つ目は今、アカデミーを日本に作りたいと思っています。米国や欧州に練習の拠点を作らなくても、日本で練習し、日本で育って世界に行くことも可能だと思っています。教育も、練習もしっかりできる場所ができればいいなと。

   ◇

 毎日テニス選手権では、出場選手を募集しています。現在募集中の種目は【ベテラン男子35歳以上~40歳以上、女子35歳以上~60歳以上】大会期間7月4~23日、会場・東京都昭島市の昭和の森テニスセンター、応募締め切りは6月2日。【ジュニア】大会期間8月18~30日、会場・さいたま市の大宮けんぽグラウンド、応募締め切りは7月28日。詳細は大会ホームページ(http://www.maitospo.com/)。

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