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ロシアがウクライナ南部の主要港を制圧したことにより、穀物の生産大国ウクライナからの輸出が滞っている。連鎖反応を受け、小麦の生産量世界2位のインドが輸出の一時禁止に踏み切るなど、世界的な食料不足への懸念も高まるが、打開策はまだ見えない。
ウクライナは小麦、トウモロコシなどの輸出大国で、通常ならば発展途上国を中心に、毎年、約4億人分の穀物を輸出している。現地からの報道によると、戦禍の中、今年も平年の約8割の穀物生産量を維持できる見通しだが、事実上、輸出がほぼ不可能な状態になっている。
南東部マリウポリの港をロシア軍に制圧されたほか、包囲が続く南部オデッサでも港を閉鎖に追い込まれ、穀物輸出の9割以上を依存する海上輸送が途絶えているためだ。ロシア軍が敷設した機雷だけではなく、ウクライナ軍がロシア軍の上陸を阻止するために敷設した機雷も輸送を困難にしている。国際海事機関(IMO)によると、現在もウクライナ南部で民間船80隻以上が身動きできなくなっている。
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