特集

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

特集一覧

反戦の声「ロシアを愛しているから」 渋谷で抗議、露若者の願い

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
東京・渋谷のハチ公前広場で、ロシア軍のウクライナ侵攻に抗議の声を上げるアンナ・リトビーノワさん(中央)。ロシア国旗の赤い部分を血や侵略の象徴と捉え、反戦の意を込めて白くした旗を手にしていた=2022年4月2日、後藤由耶撮影
東京・渋谷のハチ公前広場で、ロシア軍のウクライナ侵攻に抗議の声を上げるアンナ・リトビーノワさん(中央)。ロシア国旗の赤い部分を血や侵略の象徴と捉え、反戦の意を込めて白くした旗を手にしていた=2022年4月2日、後藤由耶撮影

 「ウクライナに平和を! ロシアに自由を!」。5月の大型連休最終日、東京・渋谷のハチ公前広場で、ロシア軍によるウクライナ侵攻に抗議する十数人のロシア人らの姿があった。ロシアでは戦争に反対する声を上げた人々が次々に逮捕されている。遠く離れた地でのことであっても、帰国したら検挙される恐れもある。それでも声を上げるのはなぜか。その中の一人、アンナ・リトビーノワさん(25)の思いに耳を傾けた。

   ◇

 胸にはウクライナ国旗の色のリボンが付けられていた。2月下旬の侵攻開始直後に渋谷であった反戦デモに参加した際、見知らぬウクライナ人女性から受け取ったものだという。「毎日ピンで服に留めています。ウクライナに思いをはせ、連帯を示すためです」

 ロシア極東ウラジオストクの出身で、2017年に来日。日本の音楽大学に通い、卒業後は音楽イベントの会社で働いてきた。自身も音楽家であり、仕事を通してコンサートの運営を学び、充実した日々だった。

 しかし、ロシア軍がウクライナに侵攻すると、思わぬ決断を迫られることになった。プーチン大統領に近いとされるロシア人音楽家に関わる仕事を打診されたのだ。「戦争にはっきりと反対する一人のロシア人として、そのような人と仕事をすることはできません。私はこの戦争を決して支持したくない」。会社を辞めることに迷いはなかった。

 分かっていたことだったが、3月上旬に仕事を失うと、すぐに生活費やビザの問題に直面した。友人が食べ物を差し入れてくれて、大学時代に指導を受けた先生は「職探しを手伝う」と言ってくれた。ロシアに住む母親に電話で決断を伝えると、「正しいことをしたね。おめでとう」と、支えになる言葉ももらった。

この記事は有料記事です。

残り765文字(全文1476文字)

【ウクライナ侵攻】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集