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みんな元気になる絵本

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はっぴーなっつ /富山

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「はっぴーなっつ」荒井良二・作、ブロンス新社、1540円
「はっぴーなっつ」荒井良二・作、ブロンス新社、1540円

好きなように眺めて プー横丁「プーの店」店長・杉原由美子さん

 季節の訪れを体いっぱいに感じた幸せ感、記憶にありますか?

 富山県砺波地方の、田んぼに囲まれた住宅から30分くらいトボトボ歩いて小、中、高校に通っていた私は、歩きながら季節の変わり目を感じるのが好きでした。今頃(ごろ)なら、田んぼが文字通り水田になります。水田の中に、屋敷林に囲まれた農家が湖に浮かぶ島のような姿で建っています。夕焼けを一斉に映し出した田んぼを「ああ、きれいだな」と眺めながら歩いていると、家に帰り着く頃には夕闇に紛れてしまうのでした。田植えが始まると様相は一変して、青あおとした稲の勢いに圧倒されるようになると、その頃はもう、真夏なのでした。

 この絵本には田んぼや畑は出てきません。もっと自然な、こうあったらいいなと思える森や海や原っぱが舞台になっています。登場人物も、女の子のようでもあるけれど、しっぽがついていてネコみたいでもあります。仮になっつちゃんと名付けましょう。

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