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高橋智史が撮る故郷・秋田

「第38回土門拳賞」受賞者のフォトジャーナリスト・高橋智史氏が撮影した、故郷・秋田をテーマにした作品を紹介します。

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高橋智史が撮る故郷・秋田

由利本荘・潟保八幡神社神楽 幽玄の舞 /秋田

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伝統の神楽を奉納する獅子頭と才蔵=秋田県由利本荘市の潟保八幡神社で2022年4月撮影
伝統の神楽を奉納する獅子頭と才蔵=秋田県由利本荘市の潟保八幡神社で2022年4月撮影

 笛と太鼓の流麗な調べを合図に、「潟保(かたほ)八幡神社神楽」が始まった。200年以上、神に奉納されてきた獅子(しし)神楽は、いにしえの記憶を引き連れて、幽玄の世界へ人々をいざなっていく。

 「なんて美しく、幻想的なのだろう」。私は、胸が熱くなっていた。人々が大切に伝承してきた土着の営み。その神聖な現場で、シャッターを切らせていただくことへの感謝の気持ちが、心にあふれていたからだ。 

 同神楽は、江戸中期の天明元(1781)年に起源を持つ。潟保集落の「三浦五左衛門家」の者がお伊勢参りの時に神楽を学び、潟保に伝えたとされるほか、伊勢から楽師を招いて伝授されたともいわれている。現在は、毎年4月の第3日曜日に行われる「潟保八幡神社例祭」で演じられ、1979年に西目町(現・由利本荘市)の無形民俗文化財に指定された。

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