いまだにタブー視、現場の広場は厳戒態勢 天安門事件から33年

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厳戒態勢の天安門周辺=北京市で2022年6月4日午前9時11分
厳戒態勢の天安門周辺=北京市で2022年6月4日午前9時11分

 中国当局が1989年に民主化を求める学生らを武力鎮圧した天安門事件から4日で33年を迎えた。現場となった北京の天安門広場周辺には多数の警察官らが配置された。習近平総書記(国家主席)が3期目入りを目指す共産党大会を今秋に控えて習指導部は社会の「安定」を最優先しており、当局は厳戒態勢を敷いた。

 4日午前の天安門広場周辺は通常よりも多くの警官が警戒にあたり、通行人を呼び止めて質問する姿も見られた。事件当時に軍と学生らが衝突し多数の死傷者が出たとされる地下鉄木樨地(もくせいち)駅周辺では、治安当局者とみられる私服姿の男女少なくとも数十人が通行人らの行動を監視していた。中国では天安門事件はいまだにタブー視されており、主要メディアでも一切触れられていない。

 事件で犠牲になった遺族でつくる団体「天安門の母」は4日までにインターネット上に声明を公表した。「学生などデモ行進した人々の要求は、反腐敗、表現の自由、市民による権力監視など、憲法の枠を超えないものばかりだった」と主張したうえで「学生や民間人を殺すために軍隊を使うのは、間違いなく人類に対する残虐行為であり、事実を無視した党・政府の一方的な論理は、歴史の試練に耐えることができない」と訴えた。

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