認知症を抑える「導き役」 脳内たんぱく質をマウス実験で発見
毎日新聞
2022/6/4 16:00(最終更新 6/5 21:32)
有料記事
867文字
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

脳内では、アルツハイマー病など認知症の原因とされる異常なたんぱく質「タウ」が分解される現象が起きるが、分解の導き役となるたんぱく質をマウスを使った動物実験で見つけたと、量子科学技術研究開発機構のチームが4日、発表した。この導き役たんぱく質が働かないようにしたマウスでは、タウが増えて脳の萎縮と炎症が進んだことから、導き役たんぱく質が症状の進行を抑える要因になる可能性がある。
認知症患者の脳内ではタウが蓄積し、神経への毒性が高いたんぱく質「タウオリゴマー」が影響して、神経細胞が傷むと考えられている。タウが複数集まると、この毒性が高いたんぱく質になる。タウは生物の細胞内で不要なたんぱく質を分解する現象「オートファジー」によって取り除かれていると考えられていたが、詳細は不明だった。
この記事は有料記事です。
残り525文字(全文867文字)