寂聴さんの笑顔と涙、記録 アップリンク京都で公開 中村裕監督 17年間の取材、映画に /京都

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
2022年5月19日にあった試写会で中村裕監督は、瀬戸内寂聴さんを「大恩人であり、一番の親友であり、ある意味恋人のようなところもあり、心の中に今も生きている」と述べた。右は、瀬戸内さんの秘書で映画にも登場する瀬尾まなほさん=京都市左京区で、南陽子撮影
2022年5月19日にあった試写会で中村裕監督は、瀬戸内寂聴さんを「大恩人であり、一番の親友であり、ある意味恋人のようなところもあり、心の中に今も生きている」と述べた。右は、瀬戸内さんの秘書で映画にも登場する瀬尾まなほさん=京都市左京区で、南陽子撮影

 「死ぬとき、裕(ゆう)さんのことが気になるわ」「なんで僕が受け入れられたのかを知りたい」――。撮る人と撮られる人という関係を超えた、17年間にわたる「取材」が、96分のドキュメンタリー映画になった。2021年11月に99歳で亡くなった作家、瀬戸内寂聴さんが、フリー映像ディレクターの中村裕さん(62)=東京都世田谷区=に語った言葉、見せた笑顔、流した涙に、取材者として強い憧憬(しょうけい)の念を抱いた。その映画「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」が、アップリンク京都(京都市中京区)などで公開されている。【南陽子】

 まるで恋人のような会話をするに至る、中村さんと瀬戸内さんの出会いは2004年にさかのぼる。毎日放送の番組「情熱大陸」の取材だった。

この記事は有料記事です。

残り948文字(全文1273文字)

あわせて読みたい

ニュース特集