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わくわく山歩き 荒川前岳 アルプスの稜線つなぐ

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緑のなかに静かにたたずむ高山裏避難小屋
緑のなかに静かにたたずむ高山裏避難小屋

 不遇の山と呼ばれる山がある。そんな言い方自体、山に対して失礼な話であるが、不遇といわれる山がある。ひょんな理由で、登ることなく忘れ去られる山。有名な山の脇にあり目立たない山。なかなか訪れるのが難しい位置の山。けれど、それは人間側が勝手につけた理由であって、山に優劣などない。

 荒川前岳が不遇の山だと気付いたのは、藤井弘司さん(通称ザックさん)に話を聞いたからだ。ザックさんは、南アルプスの三伏峠から荒川前岳までの稜線(りょうせん)を歩いたことがなく、ここを歩けば、北アルプス、中央アルプス、南アルプスの主稜線をすべて踏破することになると言った。だから、次の夏はここをガイドしてほしいと。

 なぜここだけが彼にとって空白地帯となったか。それはほかの登山者にも当てはまりそうなことで、おそらくこういう理由だろう。三伏峠以北は、秀峰塩見岳を登るときに使う。二軒小屋から千枚岳や荒川三山の主峰である悪沢岳に登る人は多いが、時間の都合で大概、稜線に出て荒川前岳のピークに立つ登山者は少ない。

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