岸田政権初の骨太方針 財政再建「骨抜き」背景にあの与党大物

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自民党財政政策検討本部役員会で発言する安倍晋三元首相(左)。中央は西田昌司本部長、右は高市早苗政調会長=東京都千代田区の同党本部で2021年12月1日午後4時2分、竹内幹撮影
自民党財政政策検討本部役員会で発言する安倍晋三元首相(左)。中央は西田昌司本部長、右は高市早苗政調会長=東京都千代田区の同党本部で2021年12月1日午後4時2分、竹内幹撮影

 政府が7日、経済財政運営の指針となる「骨太の方針」を閣議決定した。岸田文雄政権発足後、初めてとなる骨太だが、従来示してきた財政健全化の目標年限に関する記述が消えるなど、これまでの方針の見直しとなるような内容が並んだ。与党のある大物に配慮した結果という。果たして何があったのか。

「君はアベノミクスに否定的なのか」

 「2025年度のPB(プライマリーバランス)黒字化目標の旗を降ろさないという意味なら我々とそごが生じる」

 5月19日、自民党本部。「財政健全化推進本部」(本部長・額賀福志郎元財務相)の会合で示された提言案に、城内実元副外相が異論を唱えた。ほかの出席者からも不満が噴出。推進本部が描いた額賀氏への一任を取り付けることもできず、最高顧問の麻生太郎副総裁は不機嫌な表情を浮かべた。

 PBとは、政策経費を税収でどれだけ賄えているかを示す指標だ。政府は25年度に黒字化する目標を掲げており、推進本部の提言案がそれを踏襲することは不自然ではない。

 推進本部は岸田総裁(首相)直轄の財政規律派主体の組織だ。それに対し、城内氏らは安倍晋三氏が最高顧問を務め、積極財政派が主導する「財政政策検討本部」(本部長・西田昌司政調会長代理)の一員。城内氏らが会合に乗り込んだのは、…

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