相次ぐ大学入試カンニング 文科省の新たな対抗策は「心理作戦」

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大学入学共通テスト初日を迎え、会場となった東大の試験室内で問題用紙を配る試験官たち=東京都文京区で2022年1月15日午前9時12分、吉田航太撮影
大学入学共通テスト初日を迎え、会場となった東大の試験室内で問題用紙を配る試験官たち=東京都文京区で2022年1月15日午前9時12分、吉田航太撮影

 インターネットを悪用し大学入試中に問題文を流出させる事件が相次ぐ中、大学入試センターなどが2023年度入学生対象の試験で講じるカンニング対策をまとめた。電波遮断装置で、不正の道具になるスマートフォンを使えなくする対策も検討されたが、大学入学共通テストだけでも導入に100億円程度かかるため見送った。受験案内や会場で、不正時は警察に届け出る可能性があることを周知するなど、心理面に働きかけて抑止力を高める作戦だ。

 通信機器を使った不正は1月の共通テストで発覚した。受験生が袖口に隠したスマホで世界史の問題文を撮影。インターネットで外部に問題を送り、スマホにつないだイヤホンで解答を聞いていた。警視庁が共通テストの運営主体・大学入試センターからの被害届を受け、この受験生を偽計業務妨害容疑で書類送検した。

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