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大正から昭和初期にかけてのお遍路マニュアル「四国霊場巡拝についての心得」が香川県三豊市の民家で見つかった。半紙判1枚の印刷物で、黄ばんでいるものの保存状態はよく、ルビ付きの文字がびっしりつづられている。交通網の整備で遍路旅が近代化にさしかかった時代、「心を忙しくして駆け回る飛脚のような旅」をいさめる一方、何やら穏やかでない注意書きも。「心得」が映す当時の世情とは。
柳行李(やなぎごうり)の中に、四国、西国巡礼などの用具と一緒に大切にしまわれていたという。愛媛県歴史文化博物館(同県西予市)の専門学芸員、今村賢司さん(55)が調査し、考察結果を同館の「研究紀要」最新号(2022年3月31日発行)で発表した。
紀要によると、心得を執筆したのは「一番さん」…
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