- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

「ラオウ」がようやく本来の姿を取り戻し始めている。昨季パ・リーグ本塁打王でチームの優勝に貢献したオリックスの4番・杉本裕太郎外野手(31)。今季は開幕から絶不調に陥ったが、交流戦で首位打者を獲得するまでに復調した。きっかけは、仲間たちの愛情あふれる支えだった。
昨季32本の本塁打を放ち、打率も3割1厘とブレークした杉本。しかし今季開幕当初は「打てる気がしなかった」と振り返るほど、深刻な状態が続いた。焦る気持ちから体が突っ込む悪い癖も出た。バットがスムーズに出てこないため内角寄りの速い球には詰まり、スイングの始動を早めると外に逃げる変化球に泳ぐという悪循環に陥っていた。
3、4月で本塁打はわずかに1本。打率も一時は1割を割り込み、打順は8番まで下がった。それでも辻竜太郎打撃コーチらの指導もあり、4月23日から3戦連続で安打を記録。26日の日本ハム戦は2安打し、状態が上向いてきたと思ったところに新型コロナウイルス検査で陽性が判明。27日に登録抹消されるという不運も重なった。
190センチ、104キロと大柄な杉本は、とても繊細な心の持ち主でもある。辻コーチも「気持ちが落ちやすい選手。声のかけ方には気を使っている」という。結果が出ない時は、練習中の表情も暗いことが多かった。…
この記事は有料記事です。
残り736文字(全文1278文字)