尾身氏「聴取たった7分」のコロナ検証報告書 「お手盛り」批判も
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2020年1月に国内で初めて感染者が確認された新型コロナウイルス感染症。これまでの対応を検証する政府の有識者会議が15日に公表した報告書は、わずか1カ月程度で作成された。参院選を目前に控える中で発表された報告書には「お手盛り」批判がつきまとう。
専門家「お墨付きを与えただけ」
「限られた回数の中でやるべきことはやったのかな」。有識者会議終了後、メンバーの社会学者、古市憲寿氏は記者団にこう漏らした。事実上、報告書が取りまとめられた会議だったが、古市氏のように複数のメンバーが状況に応じて記者団のぶら下がり取材を受けただけで、永井良三座長の記者会見は開かれず、正式な説明をしたのは事務方のみ。多くの死者を出した新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を検証する役割を担った有識者会議だったが、有識者は「検証の在り方が極めて不十分」と指摘する。
有識者会議は、岸田文雄首相が昨年末に「コロナ対応を徹底的に検証し、6月までに抜本的な体制強化策をまとめる」と述べたことを受けて設置された。5月に始まった有識者会議の開催は5回で、そのうちヒアリングは2回だけ。医療や経済団体などが対象で、首相経験者や省庁幹部は含まれなかった。政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は「呼ばれたが(説明は)たった7分」と明らかにしている。
一方で、政府関係者が「有識者会議が立ち上がる前から官僚が集められ、必要な資料作りを始めていた」と明らかにするなど、筋書きが用意されていたという。緊急事態宣言発令のタイミング、コロナ病床やワクチンの確保などに費やされた少なくとも16兆円にも上る費用の妥当性などに踏み込まず、政権に批判が及ばないような配慮が随所にうかがえる。
過去に起きた有事の検証とは比べるまでも…
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