政府の賠償指針見直しが焦点に 専門家「被害に見合った改定が急務」

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 17日の最高裁判決が福島第1原発事故での国の賠償責任を否定したことで、避難者側への賠償は東電のみが担うことになった。賠償額は最高裁が今年3月、今回の判決に先立ち、政府が定める賠償指針を上回る額で確定させた。こうした事情もあり、政府が指針を見直すのか否かが今後の焦点となる。

 政府は事故後の2011年9月、「原子力政策を推進した社会的責任がある」として原子力事業者とともに原子力損害賠償支援機構を設立した。機構は政府保証で金融機関などから資金を調達し、東電の株式を引き受けるなどして東電による賠償の原資とし、早期で安定した賠償を目指した。

 機構設立に先立つ同8月に策定したのが事故被災者への賠償基準「中間指針」だ。訴訟をしなくても請求ができ、月額10万円の避難慰謝料に被災者が失った財産額などを個別に加算する方式で、避難慰謝料の支払期間は避難区域ごとに設定された。避難指示区域外からの自主避難者や農林水産業者の風評被害にも一定の賠償を認めた。東電によると、今月10日時点で延べ約298万件の請求があり、総額約10兆4296億円が支払われた…

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