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神社の起源や変容の探究は宗教史、古代史、考古学、建築史、民俗学の大テーマだ。現状、「古くは祭場に立てたサカキなどの依(よ)り代(しろ)に神を迎え、祭り後に片付けた」「神社には初め社殿(本殿)がなく、仏教建築の影響で造られ始めた」といった見方が強い。
こうした通説に再考を促す論考がある。国学院大神道文化学部の笹生(さそう)衛教授(考古学・宗教史)が、先月末の日本考古学協会総会で発表した。祭りの場の景観的な変遷の分析で、神社起源論として刺激的だ。
笹生氏はまず、神社の立地に着目する。4、5世紀に祭りが行われた遺跡のある場所が後年、著名な神社になった例は多い。伊勢神宮、出雲大社、大神神社などだ。
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