特集

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

特集一覧

「脱石炭」のドイツ、石炭利用増加へ 露産ガスの輸送減対策で

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ドイツのハベック経済・気候保護相=ベルリンで2022年6月15日、ロイター 拡大
ドイツのハベック経済・気候保護相=ベルリンで2022年6月15日、ロイター

 ドイツのハベック経済・気候保護相は19日に声明を出し、ロシア産天然ガスの輸入が大幅に減少したことを受け、石炭火力発電の利用を増やす緊急措置を講じる考えを示した。ショルツ政権は、メルケル前政権で決めた2038年までの「脱石炭」の達成目標を30年までに前倒ししていたが、達成が遠のく可能性が出てきた。

 ロシア国営ガス大手ガスプロムは、海底パイプライン「ノルド・ストリーム」経由でドイツに輸送するガスの供給量を16日から計画より約6割減らすと表明していた。

 これに対し、独政府は、ガス需要がピークを迎える冬に備え、ガス備蓄量を増やす方針だ。このため、発電に使うガスの量を減らし、その代わりに将来的に稼働停止を予定している発電所などでの発電を増やす。

 ハベック氏は「(冬までに)できるだけ多くのガスを蓄えることが必要だ」と説明。30年までに火力発電の全廃を目指す取り組みに逆行することについて、「つらいことだが、ガス消費量を減らすためには必要なことだ」と理解を求めた。

 ドイツでは「脱石炭」に加えて今年末の「脱原発」も決まっており、再生可能エネルギーに転換するまでのつなぎのエネルギー源として、パイプライン経由で輸入する安価なロシア産ガスに頼ってきた。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて方針を転換。他国で産出される液化天然ガス(LNG)の輸入へと切り替えるため、ドイツ国内にはなかったLNG受け入れ施設の新設を急いでいる。

 欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、ロシアからのガス輸入を今年末までに現在の3分の1まで減らす戦略を打ち出している。【ベルリン念佛明奈】

【ウクライナ侵攻】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集