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武田 砂鉄・評『世界を手で見る、耳で見る』堀越喜晴・著

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方法が異なるだけで把握する世界は同じ

◆『世界を手で見る、耳で見る』堀越喜晴・著(毎日新聞出版/税込み1760円)

 2歳半までに網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)により両眼を摘出した著者が……という紹介をしてしまうのだが、果たしてこれでいいのかと悩む。

 毎日新聞社が発刊を続けている「点字毎日」に掲載された記事をまとめたエッセイ集に綴(つづ)られている意見の数々が、とにかく楽しい。ユーモアとも言えるし、皮肉とも言える。もちろん、それぞれ切実である。

 目が見える人に対して、目が見えない人、ではない。「目で見る族」と「目で見ない族」という言い方をする。「目で見る族」は見えない人に対し、すぐに「耳がいい」とか「コウモリみたいに勘がいい」と決めつけがち。串カツを串から外してくれた店もあったが、串カツは串で食べたい。片方の「族」からはわからないことがたくさんあるのだ。

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