資産所得倍増プラン、実現する? 日本人の「貯蓄信仰」打破の壁

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英国・ロンドンの金融街シティーで講演する岸田文雄首相=2022年5月5日(代表撮影・共同)
英国・ロンドンの金融街シティーで講演する岸田文雄首相=2022年5月5日(代表撮影・共同)

 経済財政運営の指針となる「骨太の方針」で岸田文雄政権が打ち出した「資産所得倍増プラン」。現預金として眠ったままの日本の個人金融資産約1000兆円を日本株などへの投資に振り向けることで企業価値を向上させ、配当などを通じて家計に恩恵を行き渡らせる狙いだ。この「貯蓄から投資へ」のスローガンは、日本が長らく低成長に苦しむ中で政府が訴え続けているものだが思うように進んでいない。プランは実現可能なのか。

日本、米国、英国を比較すると

 5月5日、ロンドンの金融街シティー。岸田氏は伝統あるギルドホール(市庁舎)での講演で「投資による資産所得倍増を実現する」と表明した。金融庁によると、2021年末時点の日本の家計金融資産(2023兆円)は現預金が54・0%を占め、株式・投資信託の割合はわずか19・1%だった。一方、米国は現預金が12・8%、株式・投信が54・6%で、割合が日本とは逆だ。英国も株式・投信が42・4%を占め、現預金は27・2%にとどまる。

 岸田氏は多くを語っていないが、「資産所得」とは預貯金の利子や株の配当など資産が生み出す富を指すのだろう。国民経済計算(内閣府)によると、20…

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