アトム、火の鳥…今よみがえる手塚治虫キャラ プリント技術と融合

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東京幻想さんの「火の鳥」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影 拡大
東京幻想さんの「火の鳥」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影

 「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」――。手塚治虫(1928~89年)の代表作のキャラクターたちを気鋭のイラストレーターたちが描き、最新のプリント技術でアクリルアート化した作品を展示する企画が、東京・表参道で開催されている。手塚作品の人気キャラクターが現代に生き生きとよみがえり、人々を魅了している。

気鋭のイラストレーター6人が描く

AF_KUROさんの「鉄腕アトム」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影 拡大
AF_KUROさんの「鉄腕アトム」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影

 企画展名は「Shin Arts×手塚治虫キャラクターズ~Acrylic arts by Illustrations~」。注目を集めるイラストレーター6人が製作に取り組んだ。東京幻想さんは「ジャングル大帝」のレオやライヤといったキャラクターが建設工事中の東京・国立競技場の前を歩いているイラストと、「火の鳥」が東京ドームの前を飛んでいるイラストを描いた。東京幻想さんは「手塚先生は自然と文明の共存について描いた。その二つの間をつなぐジャングル大帝のキャラクターたちが、現代文明を象徴する建造物である国立競技場の前を歩くことで、コントラストが生まれると思った」と狙いを語る。

作品への思いを語るイラストレーターの東京幻想さん=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影 拡大
作品への思いを語るイラストレーターの東京幻想さん=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影

 イラストレーターたちはそれぞれの個性を生かし、キャラクターを描く。メカニカルデザインに強いAF_KUROさんは鉄腕アトムの体の内部にさまざまな機械が埋め込まれている様子を表した。ろるあさんは「リボンの騎士」の主人公サファイアをシャープな体形と憂いを含んだ表情で独自に表現。このほか、「ブラック・ジャック」や「ユニコ」など計7作品が誕生した。

 企画に協力した手塚プロダクションの若色伸明ディレクターは「著名な作家さんたちに自分のスタイルで描いてもらう方が斬新で面白いし、コラボレーションした意義がある」と歓迎する。

豊かなバリエーションと立体感

複合的カルチャースペース「SPAGHETTI」で開催中の「Shin arts×手塚治虫キャラクターズ~Acrylic arts by Illustrations~」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影 拡大
複合的カルチャースペース「SPAGHETTI」で開催中の「Shin arts×手塚治虫キャラクターズ~Acrylic arts by Illustrations~」=東京都渋谷区で2022年6月16日、幾島健太郎撮影

 こうして製作されたイラストを、最新のプリント技術を駆使し、アクリル樹脂を使ったアート作品に仕上げた。ミラー処理を施したアクリル板や、アクリル板の表面と裏面に印刷を施し奥行き感を際立たせたもの、浸透する光を生かすステンドグラスのような工法もあり、バリエーションは豊か。東京幻想さんは「アクリルアートには透明感があり、アニメーションのようにキャラクターが飛び出してきて立体感がある」と評価する。

 若色ディレクターは「手塚作品には今読んでも新しい発見がある。若い世代に支持されている作家さんたちに描いていただくことで、それが窓口となり、若い人たちに手塚作品を読んでもらうきっかけになれば」と期待する。

 表参道の複合的カルチャースペース「SPAGHETTI(スパゲッティ)」で30日まで。入場無料。【木村光則】

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