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中国やロシア、インド、ブラジル、南アフリカの新興5カ国(BRICS)首脳会議が23日、オンライン形式で開催された。議長国である中国の習近平国家主席は今回の首脳会議について「人類社会の方向性を決める重要な岐路だ」と強調。「BRICSは主要な新興国・発展途上国として、世界のために大胆に、かつ勇気を持って行動する必要がある」と連携を呼びかけた。26日からドイツで開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、米欧をけん制する狙いもありそうだ。
中国国営中央テレビ(電子版)が伝えた。
習氏はウクライナ情勢について「一部の国は自国の安全のため軍事同盟を拡大し、他国の権利と利益を無視しようとしている」と米国や北大西洋条約機構(NATO)などの対応を暗に批判。また対露制裁についても「一方的な制裁に反対だ」と改めて米欧主導の制裁に同調しない姿勢を示した。
また習氏は演説で「新鮮な血液の注入はBRICS協力に新たな活力をもたらす」とBRICS加盟国の拡大も訴えた。中国メディアによると、アルゼンチンなどが加盟に前向きな姿勢を示しているとされる。
中国は、ロシアによるウクライナ侵攻を機に、西側諸国が結束を強化していることに警戒感を募らせている。中国としては、新興国・途上国の枠組みとしてBRICSを拡大することで、米欧への対抗軸を強化する思惑もありそうだ。【北京・岡崎英遠】