特集

第26回参院選

2022年夏の参院選は6月22日公示、7月10日投開票。関連するニュースをまとめています。

特集一覧

比べてみたニッポン

家事・育児に充てる時間 女性が男性の5倍以上 偏る家庭内労働

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
育休をめぐって会社からハラスメントを受けた尾田翔さん(仮名)=北海道内で2022年6月16日、貝塚太一撮影
育休をめぐって会社からハラスメントを受けた尾田翔さん(仮名)=北海道内で2022年6月16日、貝塚太一撮影

 参院選が始まった。政治が抱える課題は何か。現場で声を聞き、外国から学べるヒントを事情に詳しい人と考えた。

 外で働く女性は増えているのに、賃金に結びつかない「家庭内労働」は女性に負担が偏っている――。調査結果はそんな日本の現状を示していた。6歳未満の子を持つ女性の家事・育児関連時間を内閣府がまとめたところ、日本は男性の5倍以上で、諸外国と比べても突出して差が大きかった。育児・介護休業法の改正で、10月からは男性が生後間もない時期に4週間の休みを取れる「男性版産休」の仕組みも始まる。制度は整えられつつあるが、社会に変化の兆しはあるのか。

育休取得し担当外された男性

 「休みに入る前に同僚に引き継いでおくことはほとんどないんです。社の主要な業務は任されなくなっているので」。北海道に住む20代の会社員、尾田翔さん(仮名)は6月中旬、帰路の公園で取材を受けながらため息をついた。出産予定日まであと10日ほどに迫っていた。間もなく半年間の育児休業に入る。赤ちゃんに会える日が待ち遠しい一方で、取得が決まるまでのやりとりを思い出すと苦い思いがよみがえる。

 社員が100人に満たない道内の企業に入社して数年。2021年秋、共働きの妻の妊娠が分かった。安定期に入った今年春ごろ、上司に半年間の育休を取りたいと打診した。「お互いに頼れる親戚が近くにいない。妻1人に子育てを任せるのはだいぶ負担になる」。夫婦で相談した上での決断だった。

 上司の返答は、すぐにはなかった。しばらくして「会社としては2週間しか認められない」と伝えられた。長期の取得が必要な理由を改めて説明したが、回答は変わらない。社長に直接訴えると、こんな言葉が返ってきた。

 「そもそもなんで育児休業を取るんだ」

 「育休を取ることで人員不足になることを、どう思っているんだ」

 以来、出勤しようとすると動悸(どうき)が激しくなった。深夜まで寝付けない日も増えた。労働局などに相談し、会社に書面での回答を求めた。

 その後、半年間の育休が認められたが、…

この記事は有料記事です。

残り1777文字(全文2625文字)

【第26回参院選】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集