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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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苦境のチキンライスと視界良好カオマンガイ 食糧囲い込みの行方

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チキンライスとカオマンガイ
チキンライスとカオマンガイ

 「チキンライスのないシンガポールは、ピザのないイタリア、フィッシュ・アンド・チップスのないイギリスも同然だ」――。シンガポール人たちがネット交流サービス(SNS)で嘆きの声を上げている。国民が愛してやまないソウルフードは、遠く離れたウクライナで続く戦火の影響で手が届きにくくなりつつある。一方で、同じ鶏肉を使った料理「カオマンガイ」で知られるタイは商機拡大を目指す。アジアの食に何が起きているのか。

「最優先すべきは自国民」

 鶏をゆでて、そのゆで汁で炊いたご飯に添えたチキンライスは中国・海南島発祥とされることから「海南鶏飯」とも呼ばれ、屋台などで5シンガポールドル(約485円)程度で手軽に食べられる。シンガポールレストラン「新嘉坡麺飯店」(東京都中央区)を経営する永山誠さん(30)によると「外食が一般的な現地では、自分の好みのチキンライスを求めて店に通う」という。

 食料自給率が10%に満たないシンガポールでは、マレーシアから国内消費量の3割以上に当たる鶏を生きたまま輸入して国内で加工し、新鮮な鶏肉を確保してきた。

 だが今年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が状況を一変させた。鶏の餌となるトウモロコシや大豆の価格が高騰。マレーシア政府は鶏肉1キロ当たり8・9リンギット(約270円)の公定価格を設定しているが、市場ではその倍に跳ね上がっている。マレーシア政府は「最優先すべきは自国民だ」(イスマイルサブリ首相)として6月1日から禁輸に踏み切った。

 シンガポール食品庁は、ブ…

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【ウクライナ侵攻】

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