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是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」は、韓国の現実を取り込み、韓国で撮影した韓国映画だが、「家族とは何か」という普遍的な問いを投げかける“是枝映画”でもある。題材となっているのは、いわゆる「赤ちゃんポスト」。関心を持っていたものの日本では映画にしづらく、韓国を舞台にすることで具体化した。
「韓国では養子縁組が社会問題化していて、日本と違う背景がある。そういう問題を考えるのにはいいんじゃないかと」。取材を通して見聞きした事実を盛り込んだ。
赤ちゃんポストをきっかけに、子どもを育てられないソヨン(イ・ジウン)と、ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)、ドンス(カン・ドンウォン)が里親を探して韓国内を旅することになる。違法な養子縁組を捜査する刑事のスジン(ペ・ドゥナ)がひそかに後をつける。「韓国ではインターネットの闇サイトで、違法な養子縁組が取引されている。赤ちゃんがどうなるか分からないし、値段も10万円とか15万円。ショックだった」
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