連載

Interview

映像や舞台、音楽、文学などで活躍する人に作品への思いをインタビュー。新たな一面がのぞくかも。

連載一覧

Interview

是枝裕和監督 「家族とは」問いかけ 韓国の現実「ベイビー・ブローカー」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
是枝裕和監督=東京都港区で2022年2月4日、吉田航太撮影
是枝裕和監督=東京都港区で2022年2月4日、吉田航太撮影

 是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」は、韓国の現実を取り込み、韓国で撮影した韓国映画だが、「家族とは何か」という普遍的な問いを投げかける“是枝映画”でもある。題材となっているのは、いわゆる「赤ちゃんポスト」。関心を持っていたものの日本では映画にしづらく、韓国を舞台にすることで具体化した。

 「韓国では養子縁組が社会問題化していて、日本と違う背景がある。そういう問題を考えるのにはいいんじゃないかと」。取材を通して見聞きした事実を盛り込んだ。

 赤ちゃんポストをきっかけに、子どもを育てられないソヨン(イ・ジウン)と、ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)、ドンス(カン・ドンウォン)が里親を探して韓国内を旅することになる。違法な養子縁組を捜査する刑事のスジン(ペ・ドゥナ)がひそかに後をつける。「韓国ではインターネットの闇サイトで、違法な養子縁組が取引されている。赤ちゃんがどうなるか分からないし、値段も10万円とか15万円。ショックだった」

この記事は有料記事です。

残り1022文字(全文1444文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集