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第81期名人戦

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ライバル羽生善治九段と初顔合わせの名人戦 森内俊之九段が語る/上

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皇居の緑を背に笑顔を見せる将棋の森内俊之九段=東京都千代田区の毎日新聞東京本社で2022年6月16日、手塚耕一郎撮影
皇居の緑を背に笑顔を見せる将棋の森内俊之九段=東京都千代田区の毎日新聞東京本社で2022年6月16日、手塚耕一郎撮影

 20代までタイトルと無縁で「無冠の帝王」と呼ばれた森内俊之九段(51)が、初めて名人戦に登場したのは1996年の第54期だった。森内はこの期を含めて計12回登場。2007年の第65期名人戦で通算5期となり、十八世名人の資格を得るが、最も多く対戦したのが羽生善治九段(51)=十九世名人資格者=だ。ともに25歳で最初の顔合わせとなった第54期名人戦を中心に振り返るとともに、ライバル羽生への思いや今期A級順位戦に初参戦した藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖=の名人挑戦の可能性などについて語った。【武内亮】

――名人戦で最も多く対戦したのが羽生九段で9回。そのうち、印象に残ったのが初顔合わせだった第54期名人戦だということですが、戦う前はどういう心境でしたか

 ◆羽生さんとは奨励会同期ですが、途中から差をつけられて、羽生さんが1年半ぐらい早く棋士になりました。その後は着実にタイトルを増やして7冠を達成しました。自分も棋戦に優勝したり、A級に上がったりしましたが、羽生さんのことを「絶対王者」という感じで見ていました。ただ、この期の順位戦は自分も充実していると感じていましたし、成績も順調に伸びていましたので、何とか挑戦したい気持ちで臨みました。

――順位戦は7勝2敗で1位となり、初の挑戦権を獲得しましたが、この時はどんな気持ちでしたか

 ◆仲間の棋士はたくさんタイトル戦に出ていたのに、自分はあと一歩のところでチャンスを逃していたので、ようやくたどりついたという気持ちでした。タイトル戦は大舞台ですし、最後までベストを尽くして戦おうと思っていましたが、始まる前は緊張感や高揚感もありました。その時の実績では羽生さんと差はありましたが、実力では負けないと思って臨みました。

――どんなシリーズとなりましたか

 ◆1局目は、用意した作戦がありましたので、それをぶつけていこうと思いました。(矢倉の戦いとなり)趣向をこらして自分から動いていくようにしましたが、うまく羽生さんに対応されて苦しい将棋になりました。そのなかで食らいついていって、終盤にワンチャンスありましたが、…

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【第81期名人戦】

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