死から見つめる生 老若男女が語り合う「デスカフェ」とは

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横浜市の田中肇さん(右から2人目)らが開くデスカフェ。死をテーマに10人が語り合った=横浜市中区の波止場会館で2022年6月18日午後2時23分、奥山はるな撮影
横浜市の田中肇さん(右から2人目)らが開くデスカフェ。死をテーマに10人が語り合った=横浜市中区の波止場会館で2022年6月18日午後2時23分、奥山はるな撮影

 いつか誰もが直面するのに、気軽に口に出せないのが「死」だ。そんな死を、あえて他人と語り合う「デスカフェ」という試みがある。

 直訳は「死のカフェ」という恐ろしげな名前だが、1999年、妻を亡くしたスイスの社会学者が着想し、日本にも徐々に広まってきた。参加者は何を求めているのか。

フラットに語れる場

 休日の午後、横浜市の会議室で開かれたデスカフェ。開け放たれた窓からは港を一望でき、時おり船の汽笛が響く。

 この開放的な空間に10人が集まり、順に自己紹介を始めた。初めて参加した哲学専攻の学生が切り出す。

 「今、20歳です。人生100年時代と言われ、この先、何をして生きていくのか。生と死に興味があります」

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