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10年目のヘルプマーク/下 フリマで売買、乱用懸念

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オークションサイト「ヤフオク!」には、東京都が無償配布したとみられるヘルプマークが出品されている=2022年6月15日午後0時15分、同サイトより
オークションサイト「ヤフオク!」には、東京都が無償配布したとみられるヘルプマークが出品されている=2022年6月15日午後0時15分、同サイトより

 外見からは分かりにくい障害や病気などがあり、サポートや配慮が必要なことを周りに知らせるための「ヘルプマーク」。誕生から10年目を迎え、利用は進んだが、本来の意図とは違う使い方をされるケースが出ている。

 「フリマサイトなどで稼ぐ手段としても乱用されています」。そう指摘するのは、ヘルプマークの普及啓発を行う「ユニバーサルヘルプカード協会」の代表理事、渋谷みち代さん(59)。自身も難病の「肺動脈性肺高血圧症」を抱える。ヘルプマークの認知度が低かった2016年にボランティア団体「全国ヘルプマーク普及ネットワーク」を創設し、運営法人として19年に同協会を設立後も、全国からの問い合わせに対応し、SNS(ネット交流サービス)で不正利用の情報を集めている。

 私(記者)も、原則1人1枚のはずのヘルプマークを複数所持している事例を聞き、気になって調べた。すると、自治体の配布窓口で「家族の分」「紛失した」と言って複数受け取れる場合があり、フリマサイトでの売買などで入手されていることも分かった。ネット上では、リボンなどをつけたヘルプマークが可愛いなどとほしがる人もおり、「(地元の)市ではヘルプカードしか配布していないし、他に県内で(ヘルプマークを)もらえる…

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