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二千花がこの出来事を、ふと思い出したのは、その当日の夜、さて寝ようかとベッドに入ったときである。
真妙さんの取材は午前中だったので、それが終わってしまえば、いつもと変わらぬ一日で、午後は財団法人となっているボランティア団体の手伝いに明け暮れ、帰りに行きつけのクイックマッサージで首を揉(も)んでもらい、夕食の買い物をして帰宅すると、母を手伝って天ぷらを揚げながら父の帰宅を待っての夕飯となった。
その後、テレビを見ている時も、風呂に浸(つ)かっている時も、まったくといって良いほど思い出すこともなかったのだが、なぜかベッドに入って、さて寝ようと目を閉じた途端、
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