特集

はやぶさ2

探査機「はやぶさ2」がリュウグウで試料を採取して持ち帰る6年の旅を完遂。分析や次のミッションを解説。

特集一覧

見上げてごらん

「計画通り」にしない=永山悦子

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
小惑星探査機はやぶさ2のプロジェクトチームを解散し、次の小惑星を目指す新たなチーム発足について発表する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一教授(右から2人目)ら=相模原市中央区のJAXA宇宙科学研究所で2022年6月29日、永山悦子撮影
小惑星探査機はやぶさ2のプロジェクトチームを解散し、次の小惑星を目指す新たなチーム発足について発表する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一教授(右から2人目)ら=相模原市中央区のJAXA宇宙科学研究所で2022年6月29日、永山悦子撮影

 米ワシントン大の天文学者、ペドロ・バーナーディネリさん(28)は、海王星より遠くにある未知の天体を探す「太陽系外縁天体ハンター」だ。チリの望遠鏡で撮影した大量の夜空の画像を、独自に開発したプログラムで解析する。

 プログラムが正しく機能することは、仲間と何度も確認した。しかし、昨年、不思議な天体が見つかった。太陽から何兆キロもかなたから来たとみられる思いもよらぬ軌道だった。海王星付近なのに明るく見えた。かなり大きな天体であることを示すデータだった。

 バーナーディネリさんに「見つけた瞬間、どう思いましたか」と聞いた。喜んだのだろうと思いきや、「私は何を間違えたのだろうか、と悩みました」という。ソフトウエアのバグ(不具合)だと勘違いしたのだそう。最近の観測で、直径140キロもある最大級の彗星(すいせい)だと分かった。

この記事は有料記事です。

残り574文字(全文935文字)

【はやぶさ2】

時系列で見る

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集